2025 AUTOBACS SUPER GT Rd.1 OKAYAMA GT300km RACE 公式プログラム

2025 AUTOBACS SUPER GT 第1戦 岡山国際サーキット 公式プログラムの限定公開版です。


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クルマのセットアップとトラックエンジニア(戦略面)の部分を一瀬さんにサポートエンジニアとして助けてもらい、データエンジニア(車両解析)の部分を森藤さんに任せる格好となります」と3人のエンジニアの担当範囲を解説してくれた。3人のエンジニアはそれぞれの分野のプロフェッショナルチーフエンジニアを務める下江エンジニアはこう語る。「RCF(LEXUSRCFGT3)を8年間メンテナンスしてきたのでクルマについては分かっています。エンジニア職は初めてですが、チーフメカとしてエンジニアリングと接してきた経験を活かしながら、一瀬さんや森藤さんにも教わりながらやっています。チーフエンジニアが受け持つトラックエンジニアの部分は一瀬さんにお任せしています」その一瀬エンジニアはトラックエンジニアとして、スーパーフォーミュラにおいてはタイトル獲得にも貢献したことで知られる。「これまでGT300ではBMWM6GT3とHondaNSXGT3を手掛けてきました。今シーズン手掛けることになったRCFGT3も含めてGT3車両は、自動車メーカーの設計思想がマシンに現れますね。RCFは足(サスペンション)がよく動いてメカニカルグリップを得ようとしています。レースオペレーション自体は下江さんに任せて自分はトラックエンジニアとクルマのセットアップの部分をサポートしていきます」と語った。一方、両クラスのSUPERGTマシンを数多く手がけてきたベテランで、データエンジニアを担当する森藤エンジニアは「GT3はGT500に比べてセンサーは少ないけれど、GT500と(セットアップに関して)目指す方向は同じ」と言う。「昔はエンジニアの経験値だけでクルマをセットアップしていたけど、データが増えてきてそれもできなくなった。ただしクルマが走ることが物理学に則っているところは変わらないから、データによってセットアップしていき、最後の部分でドライバーの“好み”に合わせるようになってきている」とセットアップの取り組み方を打ち明けた。手応えはある。岡山では良い結果を残したい今季のエンジニア体制に影山監督は「エンジニアが3人体制になりチームとしての仕事のスピードがアップしているのは事実で、新たなシーズンに対して大きな手ごたえを感じている」と顔を綻ばせていたが、今シーズンの目標をねると「まずは1勝」と、力強くも慎重な声が返ってきた。それを新田選手がこう解説した。「SUPERGTにデビューした2018年に2勝して、翌年にも2勝したけど、それ以来優勝できてない。それどころか真一(高木選手)とのコンビを復活させてから3シーズン目となる去年のオートポリスで初めて表彰台(3位)に上がれた。だからこそ今年は何とかしなきゃ、ってことでチームが一丸となって体制強化を進めてきました。エンジニアの3人体制も、僕や真一、影山監督、それにチームの全員の繋がりをたどってようやく実現できた。もちろん、エンジニアが増えたからと言っても、すぐに結果が出るような甘い世界じゃない。一つ一つ緻密に、良いところは残してネガ(問題箇所)は消していく。優勝は“その結果としてついてくる”と思っています。これまでのところ手応えも良いので、開幕戦の岡山では良い結果を残したいですね」体制強化した今シーズンのK-tunesRacing。緻密な進化の先には必ずや、「優勝」の2文字が見えてくるはずだ。SUPERGTRound1OKAYAMA,April12[Sat]-13[Sun],2025K-tunesRacingNEWS2025公式テスト富士にて、最終コーナーに向けて疾走する96号車指示を出す影山正彦監督データを確認する石井貴之代表(左)と新田選手(右)手応えを得たか、笑みがこぼれる高木真一選手出走を前に緊張の面持ちの新田守男選手692025AUTOBACSSUPERGTRound1OKAYAMAGT300kmRACE


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