2025 AUTOBACS SUPER GT Rd.1 OKAYAMA GT300km RACE 公式プログラム

2025 AUTOBACS SUPER GT 第1戦 岡山国際サーキット 公式プログラムの限定公開版です。


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TECHNICALREGULATIONDIGEST車両規定ダイジェストタイヤタイヤはレース専用で、GT500クラスではフロントが最大幅336mm、最大外径685mm、リアが最大幅356mm、最大外径712mm。GT300クラスのGT300規定とMC規定車両はフロント最大幅343mm、最大径698mm、リアは最大幅360mm、最大径716mm。FIAGT3規定車両はフロント・リア共に最大幅14インチ、最大径28インチでホイールサイズは車種毎のFIA公認を使用する。1大会で1台が使用できるドライ(晴れ用)タイヤ本数は4セット(16本)。ウエット(雨用)タイヤは6セットまでで、1セットはヘビーウエット用とし、ウエット宣言が出ないと使えない。決勝が300km以外の場合は、改めてセット数が告知される。エアロ(空力)パーツGT500車両のフロントスポイラー、アンダーフロア、リアディフューザー、リアウイングは共通部品を使用。ボディをデザインラインで区切り、車体上方は基本形状を維持しなければならない。GT300クラスのGTA-GT300規定の車両と同MC車両は規定の範囲内で自由に製造が許されるが、リアウイングは1シーズン2種類、フロントカナードは1シーズン4種類と使用は制限される。FIAGT3車両は公認状態を維持しなければならない。共通部品で性能均衡とコストダウンGT500車両では、トランスミッションやドライブシャフト、電子部品(ECU等)など性能差が少ない部分では共通のパーツを使用することで性能の均衡化とコストダウンを果たしている。現行のGT500車両は全車種が多くの共通パーツを使用することで、コストダウンと車両の競争力の維持を実現している。サスペンション/ブレーキGT500/GT300クラスともに、サスペンションは独自のレース専用のもの。GT500のブレーキは共通部品で、カーボン製のディスクとパッドを使用する。GT300クラスのGT300規定の車両とGT300MC車両ではブレーキディスクは鉄製のみでカーボンディスクは禁止。車室内から機械的にブレーキバランスを変更することは許されるが、電子的な制御は禁止。FIAGT3車両では公認されたもののみ使用できる。シャシーGT500車両は共通のカーボン製専用モノコック(東レ・カーボンマジック製)を1シーズン使用する。GT300クラスのGT300規定の車両は、ベース車の車室部分を残す必要があるが、その前後をパイプフレーム構造への変更やフェンダーなど外装部品の形状を変更できる。GT300マザーシャシー(GT300MC規定の車両)は、専用のカーボンモノコックを使用する。FIA-GT3車両は変更できない。エンジンGT500車両は排気量が2000cc以下の直列4気筒で直噴ターボに統一。GT300クラスでは、GT300規定の車両はベース車両と同じメーカー製ならば変更できる。GT300MC規定の車両はGTAが指定したエンジンを搭載する。FIAGT3車両は公認モデルから変更できない。駆動方式GT500車両はフロントにエンジンを搭載し、後輪2輪の駆動(いわゆるFR)とする。CIVICTYPER-GTも後輪2輪を駆動する。GT300車両はエンジンの搭載位置を変更できない(駆動輪の変更は可能)。GT300MC車両はベース車両と同一の位置とする。FIAGT3車両は公認モデルから変更できない。アシスト技術の禁止GT500車両はアンチロック・ブレーキシステム(ABS)、トラクションコントロール、アクティブサスペンションなどのドライバーをアシストする電子制御は禁止。FIAGT3車両は公認モデルに標準装着されるものに限り使用できる。出力調整GT500クラスは単位時間当たりの燃料流量を制限する燃料流量リストリクターによる出力制限で出力均衡化を行う。これは世界に先駆けてGT500参戦の3メーカーが共同で開発。単なるパワー競争でなく、環境性能の手段として市販車向け技術開発にも繋がっている。GT300クラスでは吸入空気量を制限するエアリストリクターやターボの過給圧で出力を均衡させている。ベース車両GTアソシエイション(GTA)の定めた車両規則に合致したもの。もしくはGTAが認めた車両、JAF登録車両。GT300クラスのFIA-GT3車両はFIAの公認車両。2025年GT500車両概要車両寸法(mm)全長4,725全高1,150全幅1,950ホイールベース2,750オーバーハングフロント925リア1,050タイヤサイズフロント300/680R18リア330/710R18エンジン2ℓ直列4気筒直噴ターボモノコック単一モノコック(共通パーツ)※SUPERGTについては、国産統一モノコック。空力部品フロントスポイラー、アンダーフロア、リアディフューザーは同じスペック。リアウイングはSUPERGT専用の共通部品。主要部品共通パーツタイヤマルチメイクGT500全車両で使用される東レ・カーボンマジックのカーボン製専用モノコック(共通パーツ)SUPERGTには複数の国とメーカーのGTカーが走っている。当然、車体形状やエンジン排気量が異なれば速い遅いもあるはず。そこでSUPERGTではGT500とGT300のクラス内で公正に競えるように、車種間の戦闘力を均質に近づける技術規則(テクニカル・レギュレーション)を定めている。この基本を知れば、バトルが興味深くなるだろう。77


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