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NISSAN/NISMO※陣営が現行6代目フェアレディZをGT500クラスに投入したのは2022年。昨年は、NISMOが手を加えて発売したフェアレディZNISMOをベース車両として、新規GT500車両となった。ZNISMOは、ノーズが前方へ40mm伸び、全幅も25mm広がっており、それに準じたGT500車両もサイズを変えて空力性能がより向上した。登場以来、直線スピードの伸びはライバル陣営からも評価されていたが、ZNISMOはさらに空気抵抗が低減した分、スピードに加えて、燃費面も向上した。だが、昨年のZNISMOは1勝を記録したに留まり、最終戦を待たずチャンピオン争いから脱落という苦戦となった。これは陣営で中心的存在だった23号車と3号車が2023年まで使用していたタイヤのメーカーがGT500から撤退、新たな使用タイヤがブリヂストンとなったことも影響がありそうだ。昨年引き上げられた車高と新たなタイヤ特性の適応に手間取り、さらにシーズン後半は悪天候もあって走り込みもできず車両の熟成が遅れたのだ。だが最終戦の鈴鹿で、24号車がレースでのファステストラップを記録し12号車が3位と、ようやくZNISMOの本領が発揮され始めた。各車種ともに今季型は開発凍結もあって昨年の延長上であるだけに、ZNISMOの各車も互角の開幕戦岡山となりそうだ。※NISMO:現在はNISSAN傘下の日産モータースポーツ&カスタマイズ社に属して、NISSANのレース車両の開発とチーム運営、スポーツパーツやカスタム車両の開発を担っている。NISSANCHECKUPMACHINESGT500THEZNISMOGT500DriverImpressionZNISMOGT500昨年はZNISMOをベース車に変更し空力性能が向上熟成には時間がかかったが、昨年最終戦は上昇傾向に車両スペックはレギュレーション・ダイジェスト(P.77)にてクラス共通を掲載。FRONTSIDEREAR「“チャンピオン奪還”のためにみんなで総力を挙げて挑む」千代勝正No.23MOTULAUTECHZ2024年開幕戦岡山:決勝5位/予選6位(共にZNISMOGT500最高位)当然、“チャンピオン奪還”がテーマです。そのために“総力挙げて挑む”と言うのが、みんなの共通の思いだと思います、4台のZのうちの3台が同じタイヤを履いた、ある意味同じマシンですから、情報を共有して強くなるチャンスだと思うので、もっと強化したいしそういうつもりで戦います。もちろんタイヤの異なる24号車もチャンスを虎視眈々と狙っているでしょう。23号車については、高星選手が昨年1年で非常に逞しくなっていますね。ドライバーとしても人間としても成長したので、再び一緒にシーズンを戦うことが楽しみです。搭載エンジン型式NISSANNR4S2431